財政再計算結果のお知らせ
当基金は、平成22年3月31日を基準日とする財政再計算を行い、去る2月28日の代議員会で承認されましたので、結果の概要をご報告いたします。
財政のバランスを定期的(5年ごと)にチェックし掛金率の見直しを行います - 財政再計算 -
- 確定給付企業年金では、将来の給付に必要な年金資産を計画的に確保していくため、積立計画をたてて掛金率を設定していきます。掛金率は加入員数や平均余命、運用利回りなどの将来予測に過去の基金の実績や経済動向を加味して計算されます。
- こうした掛金率を計算するための条件を「基礎率」といいますが、基礎率は時間の経過とともに実態と乖離していきます。このため、基金では財政のバランスを維持していくため、定期的に基礎率を直近のデータをもとに見直して再計算を行い、積立計画上必要があれば掛金率を見直します。
| 基礎率 | アステラス企業年金基金 | ||
|---|---|---|---|
| 財政再計算実施年月 | |||
| 06年2月 | 10年10月 | ||
| 予定利率 | 実際の利回りが予定利率に達しないと、掛金率上昇の要因となる。 | 3.00% | 2.50% |
| 予定死亡率 (平均余命) |
死亡率が下がると、年金給付期間が長くなるため掛金率上昇の要因となる。(平成22年3月厚労省告示第128号) | 78.56歳 | 79.59歳 |
| 予定脱退率 | 退職割合が低下すると、給付費用が増加して掛金率上昇の要因となる。(平成22年4月以前4年間の実績) | 4.90% | 2.80% |
| 予定新規加入年齢 | 新規加入者の予測年齢の上昇は、掛金率上昇の要因となる。 | 27歳 | 29歳 |
予定利率を引き下げて標準掛金(事業主負担)を引き上げます - 財政再計算結果 -
- このたびの財政再計算で基礎率の見直しを行いましたが、当基金の年金財政は健全に運営されていることが検証されました。 しかし、昨今の運用環境を踏まえ、予定利率を3.0%から2.5%へ変更しました。このため、年金資産の積立計画上、資産運用により得られる収益見込みが減る(3.5%→3.0%)ことから、事業主が負担する標準掛金率を3.6%から4.0%へ引き上げて年金資産に充てることにしました。新しい掛金率は平成23年4月より適用されます。
- また、年金資産の積立不足に充当するために特別掛金(2.5%)を設定し、3年間で償却する予定です。なお、特別掛金はすべて事業主負担です。
| 現在 | 変更後 | |
|---|---|---|
| 標準掛金率 | 3.6% | 4.0% |
| 特別掛金率 | - | 2.5%(3年間) |
| 合計 | 3.6% | 6.5% |