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2009年度資産運用

年金資産は、市場で運用され将来の年金給付に備えられます

  • 年金給付に必要な財源は、掛金と積立金の長期運用による収益で賄われます。
  • 基金では、みなさんから納めていただいた掛金を信託銀行や生命保険会社などを通じて市場で運用し、将来の年金給付に備えることにしています。
  • 資産運用では、積立計画上、毎年一定の利回り3.5%(予定利率:3.0%+運用コスト:0.5%)で収益を上げることが前提となっています。実際の運用利回りが予定利率を下回った場合、積立計画に対して年金資産がその分不足します。
  • 基金ではより主体的に取り組んでいくために、「年金資産運用の基本方針」に基づいて、資産の構成割合(政策アセットミックス)ならびに運用機関の選定を行っています。これにより、その時々の許容できるリスクと期待できるリターンを勘案しながら、安全で効率的な運用に努めています。

年金資産の積み立てのイメージ年金資産の積み立てのイメージ


政策アセットミックス政策アセットミックスのイメージ

2009年度の運用利回りは14.45%(時間加重収益率)となりました

  • 2009年度に入り、世界的な経済支援策による株価回復基調のなか、外国株式は総じて上昇基調にて推移しました。
  • 国内株式は、円高の進行により一時落下したものの、2010年3月末には日経平均株価が1万1,000円台まで回復するなど、おおむね上昇しました。
  • 国内債券においては金利が比較的安定して推移し、若干のプラス収益となりました。
  • 当基金の2009年度の資産運用は、14.45%の運用利回り(時間加重収益率)を確保し、ベンチマーク収益率を0.68%上回りました。
  • その要因は、市場の変動などによって変化した資産配分の比率を調整するため、資産の一部を売却・買い増しを行うといったリバランスを行う際に、内外株式のアクティブ運用の比率を高めるなどしたためです。
  • また、株式や債券といった伝統的資産以外のオルタナティブ資産(ヘッジファンド)に追加投資したこともプラス要因となりました。
参考:市場の収益率(2010年3月31日現在)
2009年度 2008年度
国内 債券(NOMURA-BPI) 2.04% 1.34%
株式(TOPIX+配当) 28.47% ▲34.78%
外国 債券(CGWGBI、円換算後) 0.18% ▲7.17%
株式(MSCI、円換算後) 46.75% ▲43.32%
年金資産運用状況(自2009年4月1日 至2010年3月31日)(単位:百万円、%)
運用機関 期末資産額 委託割合 総合収益 総合修正利回り
信託銀行 51,525 58.3 7,925 16.97
生命保険会社 10,804 12.2 187 1.70
投資顧問会社 26,101 29.5 3,157 15.66
合計 88,430 100.0 11,269 13.38
<用語解説>
時間加重収益率
 運用機関の運用能力評価のために、運用期間中の事業主および基金の掛金や給付による資金の増減といったキャッシュ・フローの影響を除いて算出する収益率。算出方法には厳密法のほか、簡便法として内部収益率リンク法に基づく修正ディーツ法、修正BAI法などがある。
修正総合利回り
 年金資産の運用成果の基準の一つ。従来の簿価ベースの平均残高(平残)利回りに時価の概念を導入し、総合利回りよりもさらに時価をベースとした収益率。
 分母の平均残高に前期末の未収収益と評価損益を加えることで、時価ベースの収益率に近くなるように修正された利回りの算出方法で、時価ベースの資産価値の変化を把握できる。なお、修正総合利回りはキャッシュ・フローの影響を排除できないため、運用機関の評価には適さない。

■算出式(修正総合利回り)算出式のイメージ

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